少子化・競合過多時代を乗り越える!専門学校の「学科の魅力度」向上が生き残りの鍵
皆さま、いつも本コラムをご覧いただきましてありがとうございます。
今回のコラムでは、
・専門学校業界の現状と「学科の魅力度」向上の重要性
・「学科の魅力度」向上を成功させる3つの戦略的視点
・「学科の魅力度」向上における課題とスケジュール
という内容をお伝えさせていただきます。
こちらは、次世代専門学校研究会6月例会第2講座の内容となります。
専門学校業界の現状と「学科の魅力度」向上の重要性
現在、専門学校業界は少子化と競合過多という厳しい環境に直面しています。
文部科学省のデータによると、2006年以降、入学定員が志願者数を下回る状況が常態化し、特に医療関係の学科では、過去5年間で入学者数が大幅に減少しています。
伸びている学科はありますが、留学生の影響で伸びている学科も多く、日本人のみで伸びている学科は限定的です。
この状況は、従来の学生募集活動だけでは限界があることを示唆しており、学校が持続的に発展するためには、教育内容や就職実績といった「学科の魅力度」向上が不可欠です。
「学科の魅力度」向上を成功させる3つの戦略的視点
専門学校における「学科の魅力度」とは、具体的には「教育力、教育内容、資格取得実績、就職実績」のことです。
これを向上させる上で重要な3つの視点があります。
◆市場性(ビジネスにおける「立地」)
自校の学科やコース、教育内容が入学定員を満たすのに十分な市場で戦っているかを問い直す必要があります。
市場が縮小している学科に対しては、その周辺で伸びている学科系統や、近い領域の学科系統の市場を取り込む戦略が有効です。
例えば、医療系の学校であれば、保育・教育系、心理系、介護福祉系、看護・医療系、スポーツ系といった周辺市場に目を向け、対応するイベント開催や新コース設置を検討します。
◆力相応一番(競合との優位性)
商圏内の競合と比較して、自校が一番になれる魅力、つまり優位性や差別化できる魅力があるかどうかが重要です。
教育品質の向上:国家試験合格率の向上などが典型例です。
入学前教育の導入、模擬試験分析による弱点克服、有名外部講師の招聘などを通じて、
教育の質を高めることで地域一番の合格率を目指します。
就職実績の強化:学生の将来像を具体的にイメージさせ、保護者に安心感を与えることができます。
魅力的な就職先の開拓や、既存の就職先の見せ方を工夫し、
「高給+休みが多い」といった魅力をアピールすることも可能です。
◆包み込み
専門学校における「包み込み」の戦略は様々なケースが考えられるかと思いますが、
一例として、競合校と自校がそれぞれ提供している教育内容(学科・コース)で考えてみます。
例えば、競合校にこどもスポーツコース、こども音楽コース、こども心理コースといった
多様なコースがあり、かつ自校に当該コースがない場合、
競合と同様の新コースを設置することで、
競合に奪われている層を取り戻せる可能性があります。
※ただ、その戦略を採るべきかどうかは学校が置かれている地域でのポジションや状況、
その学校の強みや課題によります。また、後発になるので差別化が重要になります。
「学科の魅力度」向上の課題とスケジュール
「学科の魅力度」向上には、教員からのアイデア不足や、主体的な取り組みが見られないといった課題が伴うこともあります。
このような場合は、外部連携を強化したり、経営陣主導で学科方針発表会や模擬授業を実施したりし、PDCAサイクルを構築することが有効です。
「学科の魅力度」向上は、決して短期で成果が出るものではありません。
しかし、今日から本気でこの戦略に取り組んだ学校こそが、
5年後、10年後も生き残り、地域や業界に誇れる「100年学校」として存続できるのです。
ぜひ、貴校の「学科の魅力度」を見直し、未来に向けた強固な基盤を築いていきましょう。
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