激しい消耗戦を勝ち抜く!専門学校が「選ばれる」ための育成型募集戦略とは?

2025.06.30

皆さま、いつも本コラムをご覧いただきましてありがとうございます。

今回のコラムでは、

・専門学校の市場環境
・育成型募集の重要性
・育成型募集のフェーズごとのポイント

という内容をお伝えさせていただきます。

こちらは、次世代専門学校研究会6月例会第1講座の内容となります。

専門学校が「選ばれる」ための募集戦略:激しい消耗戦から抜け出す「育成型」募集とは?

少子化が進む現代において、専門学校の募集はもはや「パイの奪い合い」という激しい消耗戦と化しています。ただ待っているだけでは学生は集まらず、2006年以降は入学定員が志願者数を下回る状況が常態化しています 。特に医療系学科では入学者数が大幅に減少しております 。

かつては広報施策や営業力の強化が学生募集の鍵とされてきましたが、もはや広報の改善レベルでは限界があります 。根本的な解決策としては「商品力の強化」が不可欠ですし、広報においても改善ではなく改革レベルでの新たな発想を持った取り組みが必要であす。中長期的な商品力の強化とともに、1~2年単位での短中期的な広報改革の実施こそが、持続的な学生確保の唯一の道となります。

過去の成功事例から学ぶ:なぜあの学校は2.1倍も名簿が増えたのか?

実際に、ある専門学校では、1月から5月にかけての有効名簿数が前年比で2.1倍に増加しました 。また別の学校では、2024年4月には入学定員充足率が50%だったのが、2025年4月には100%に達し、2026年4月入学予定者の早期エントリー締め切りが見えるほどの人気校となっています 。これらの成功の裏には、従来の「刈り取り型」募集から「育成型」募集への転換がありました 。

「刈り取り型」募集の課題: 高校2年生の冬や高校3年生からのアプローチでは、進学する学校種や職種が固まってきているため、同系統の専門学校との「パイの奪い合い」となります 。これは「激しい消耗戦」であり、募集のスタートが出遅れる形になります 。

「育成型」募集の優位性: 高校1年生や2年生といった早い段階からアプローチを開始します 。この時期の学生は、まだ具体的な進路や職種が明確でないことが多いため、学校側が積極的に関与し、職業や学校の魅力を伝えることで、学生自身の夢を一緒に育んでいくことを目指します 。これにより、より幅広いターゲット層から「入学する学生」を育てることが可能になり、「余裕のあるスタート」を切ることができます 。

「育成型」募集を成功させる3つのポイントと具体的な施策(前編)

「育成型」募集を成功させるためには、時間軸を変える「タイムマシン戦略」が不可欠です 。以下の3つのフェーズに沿って、具体的な施策を展開していきましょう。

Phase 1:接点創出&育成期(高校1年生~高校2年生秋)
ポイント: 参加ハードルの低いイベントにて接点を持つことが重要です 。

成功の4ヶ条:
・ターゲットの「心」に響く企画か?
・仕事の「リアルな魅力」は伝わるか?
・学生を「内側の人」にする仕掛けはあるか?
・「継続的な接点」を設計しているか?

Phase 2:関係深化期(高校2年生冬~高校3年生春)
ポイント: 継続性をより意識することが重要です 。従来の意識では一度きりの満足度では興味が薄れてしまいますが、これからは継続的な接点でエンゲージメントを高め続ける意識が必要です 。

成功の3つのポイント:
・接点を途切れさせない(複数回来校を促す誘導と次回の予約徹底)
・関係性の最大化(教職員や在校生との対話を通じて学校全体のファンになってもらう)
・不安の徹底解消(一人ひとりの不安に寄り添い、対話を通じて解消する個別営業力)
関連イベント・施策: リピーター限定イベント、オープンキャンパス、複数回来校特典など 。

「育成型」募集を成功させる3つのポイントと具体的な施策(後編)

Phase 3:刈り取り&友人紹介期(高校3年生春~)
ポイント: 早期のエントリーと合格が友人紹介を促し、最終的な入学意思へとつながる連鎖を生み出します 。

入学予定者を最強の広報担当者に変える4つのポイント:
・早期の意思決定
・ウェルカムな紹介制度
・思い出に残る企画
・発信したくなる企画と施策

これらの施策を単発で終わらせるのではなく、計画的に実行することで、貴校も少子化時代を勝ち抜く「100年学校」として、地域や業界に誇れる存在へと成長できるでしょう 。

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【無料・お試し参加】受付中
※申込締切:7月31日 17:00


船井総研では、
会員制勉強会である
次世代専門学校研究会
を開催しております。

次回のご案内をさせていただきます。

【開催概要】
日程:2025年8月20日(水)
時間:10:00~13:00(受付 9:30開始)
場所:船井総研グループ 東京本社
サステナグローススクエア TOKYO(八重洲)
アクセス:JR「東京」駅:地下直結(八重洲地下街経由)
東京都中央区八重洲二丁目 2 番 1 号
東京ミッドタウン八重洲
八重洲セントラルタワー 35 階

【講座概要】
◆ゲスト講座◆

学校法人仁多学園 島根リハビリテーション学院
理事長:紫藤治 様
教務部長:鈴木 哲 様

※この度、ゲスト様には研究会という
限られた人数での集まりということでご登壇を快諾して頂きました。
当日お話する内容は、ここでしか聞けない内容となっております。

◆船井講座◆
「地域一番校に向けた現場責任者主導の本気の改革ロードマップとは」
講師:船井総合研究所 本田耕平

◆※「サステナグローススクエア TOKYO」来場にあたり注意点※◆
・入場時に入館証(QRコード)が必要です。開催前日までにメールで届きますので、受付までにご準備ください。
・丸の内来場時より10分~15分ほど早いご来社をお勧めします。お時間に余裕をもってお越しください。

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